めまいの約8割は内耳の障害により発症します。ただし、中には脳や神経に原因になって生じる危険なめまいもあり、まずは確実な診断をつけることが大切です。そこで当耳鼻科では、めまいの検査として眼振検査や重心動揺計による検査を行っております。
めまいのある方は、眼振といい、眼球が絶え間なく動いています。そこで眼振検査として赤外線眼鏡で眼球の動きを調べます。
また重心動揺計とは、体のふらつきの程度を調べる検査です。この検査は簡単で、患者さんがバランスボードに数分乗るだけで、重心の動揺の程度を自動解析します。この検査では平衡障害を正確に診断することができます。
寝返りを打った時、起床時に起き上がる時などに回転するような感覚でめまいが発症し、時に吐き気を伴うこともあります。
良性発作性頭位めまい症はめまいの原因としてもっとも多い病気で、回転性めまいの８割を占めると言われています。
良性発作性頭位めまい症は前庭内にある耳石が外れて、半規管の中に入り込み、動き回るために発症します。
さらに半規管から耳石が出れば、めまい症状は消失します。
良性発作性頭位めまい症の治療として、当院では「浮遊耳石置換法」を行なっております。
この治療法は、頭を決まった方向に動かして耳石を元の位置に戻す治療法です。
この治療法は良性発作性頭位めまい症の原因を根本的に取り除くため、個人差はありますが、効果がある方では治療直後からめまいが改善します。
【めまいに対するリハビリの一例】
指を見ながら頭を振る動作
（めまいの種類にあったトレーニングを指導します）
加齢やメニエール病、突発性難聴によるめまいは長年にわたって症状が続くことが多いのですが、近年では首、肩、眼などを決まった方向に動かすようなリハビリテーションが有効であることが報告され、注目されています。
当院では患者様の症状や原因疾患に応じて、日常生活にて無理なく行えるリハビリのアドバイスもさせていただいております。
どうぞお気軽にご相談ください。